2001.6.27 更新

口腔ケアの方法 Q&A

Q: 意識障害がありケアしようとすると噛んでしまいますが、どうしたら良いでしょうか?

A: まず患者さんに優しく声かけをしましょう。大事なことです。意識障害が合っても常に声をかけながらケアをしていきましょう。「ハブラシを入れますよ」とか「口をあいて下さい」とか私は肩や手を握りながら声かけをしています。

まず慣れるために噛んでいてもできる歯の外側から優しくブラシをかけていきます。この時口角部を軽く引っ張るとやりやすいでしょう。全体を軽く磨き、粘膜等もできればトウースエッテなどにイソジン液や機能水などをつけてきれいに拭ってあげましょう。

口がうまく開けられない人やすぐにハブラシなどを噛んでしまう人には、場合によっては開口器(写真1--今月のケアグッズ写真参照)やバイトブロックを使うこともあります。しかし、これらの器具は強制的な印象を与えやすいので、使用にあたっては注意が必要です。またこのような専門の用具がない時は細めのプラスティック棒かハブラシの柄にガーゼを捲いたものを噛んでもらうのも良いでしょう(写真2)

また、介護者が口腔ケアを行う時は、患者を座位または側臥位にして、ブラシ、清拭(せいしき)、洗口を行います。水を含ませると危険な場合は吸引器などを使い、十分水分をとってあげて下さい。麻痺などのある場合は、麻痺側を上に向けるようにして下さい。

ともかく口腔にものを入れること自体も刺激を与える良い方法ですし、口腔の汚れから来る誤嚥性肺炎などの予防のためにも丁寧に、気長に、毎日口腔ケアをすることをお勧めします。


開口器

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