きょうも歯科医はゆく。
歯の怖い話 その1
命にかかわるお口の病気
う15年以上も前になるだろうか。まだ勤務医をしていた頃の話である。

Aさんがやってきたのは、年の暮れ、とても忙しい時でした。
「口の中にずいぶん前から、腫れ物ができたのですが、痛みがなかったのでそのままにしていたのですが・・・・」

の腫れ物を見て、言葉につまりました。
「・・・・・・・」
「先生、たいした物でないですよね。」
「・・・・・・・」
「大丈夫ですよね。」
「う〜ん、まあ・・・大丈夫だと思いますが・・・万が一の事がありますので、大学病院で検査をされた方がいいと思いますが・・・・」
「年末で忙しいし、大学病院はちょっと・・・・」といやがるAさん。

Dr.島田は、時間をかけ、説得しました。
Aさんはしぶしぶ了解してくれました。
大学病院に連絡をいれ、年末で予約がいっぱいでしたが、状態を説明し、予約をなんとかいれました。
その後、大学病院で検査、手術までできました。

年、数ヶ月たった頃、またAさんがやってきました。
「ありがとうございました。あの時、先生が説得してくれなかったら・・・・」
実は、Aさんは、歯肉にできる癌だったのです。
<2004.8.16>

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