歯医者に来たことがないのに 歯医者ぎらい!? |
愛ちゃんがやってきたのは、桜が満開のぽっかぽっか陽気の日でした。お母さんに連れられてやってきました。ここが歯科医院とわかったのか、入り口の柱にしがみつき「ヤダ−ヤダ−」と泣き叫ぶ。待合室の患者さんや、外を歩いている人まで愛ちゃんに注目するほどです。 まるで歯医者に痛い目にあわされたみたいです。(お願いだ、泣き止んでくれ。)と心の中で叫んだ。泣き叫ぶ愛ちゃんにお母さんは「泣いてると歯医者さんに注射してもらいますよ。」としかる。(が−ん、なんていうことを言んだ。)また心の中で叫んでしまいました。 永遠に泣き叫ぶか愛ちゃん。でもだんだん疲れきたのか泣く声が小さくなってきました。そこで、やさしい歯科衛生士のおねえさんが愛ちゃんとお話をはじめました。 「きょうは愛ちゃんのお口の中を見るのと、歯ブラシの練習をしましょう。」 「注射しない?」 「むし歯が大きくなったら注射しなくちゃ。でも大きくなる前になおしちゃえば注射しないよ。愛ちゃんがんばろう。」 「うんがんばる。」 愛ちゃんのおうちでは、「悪いことをすると歯医者に連れていって注射してもらいますよ」としかるそうです。おかげで愛ちゃんは歯医者にきたこともないのに歯医者ぎらいになってしまったのです。歯ブラシの練習をしました。次回からむし歯の治療の約束してきょうは終わり。帰るとき愛ちゃんは「また来るね。」とにっこりバイバイして行きました。 |
<2000.4.12> |
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