第2回
の中には、多くの菌がいます。「口腔内常在菌」と呼ばれ、普通、人の口の中には必ずいる菌です。この菌がむし歯の原因や歯周病の原因になるのです。ところが、これらは普段は口の中にいても害がありません。歯を磨かないことによりその量が増えたり、体の不調(免疫力の低下)によって害を出すのです。これを「日和見感染」といいます。

くに歯ぐきの病気は「日和見感染」が多いのです。みなさんは、「甘いものばかり食べているからむし歯ができる」と教えられてきたのではないでしょうか?、実はそうではなく、体力(免疫力)が落ちることでむし歯になるのだと考えられています。しかも、これらの菌は噛むことによって血管のなかに入り込んでゆき、血液を汚し、また体の他の臓器を冒していきます。

し歯や歯周病によって、また噛み合わせによって体調不良が起こります。つまり、口の中はとても全身に結びついているのです。歯と歯ぐき、噛み合わせをきちんとすることで、全身への悪影響を防くことができます。「口は健康の入り口」――みなさんの口の中の健康を見直してみませんか?
<2000.4.5>

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