デンタルヘルスガイド
2002.8・9

「むし歯ではないのに歯がしみる。どうして?」それは「知覚過敏」です!
 歯を磨いたり冷たいものを口に入れた途端、むし歯でもないのに何とも言えない嫌な感じに歯がしみることがあります。これが「知覚過敏」です。知覚過敏は、なぜおきるのでしょう?
刺激を「痛み」と伝える歯の神経
 表面の硬いエナメル質の層の下にある象牙質の中には、放射状に「象牙細管」という細い管が歯の神経(歯髄)に向かって通っています。外からの刺激はこの管を通じて神経に伝わり、神経はそれらの刺激を「痛み」として脳に伝えます。むし歯でなくとも象牙質が直接刺激にさらされる状態になれば、歯はしみて痛みを感じます。
象牙質が直接刺激にさらされたとき
 象牙質は、強い力で横磨きしたり、かみ合わせが悪くて歯によけいな力がかかったりした部分では、エナメル質が削れて露出してしまいます。刺激に直接さらされて、歯はしみて感じます。
セメント質が露出したとき
 また、歯周病が進行すると、歯ぐきが下がって歯の根の部分が見えるようになります。歯根部分の象牙質はエナメル質よりやわらかなセメント質で覆われているだけです。何かの拍子にセメント質が欠けて象牙質が露出すると、やはり歯がしみて感じられます。

 治療は、象牙質の削れた部分に詰め物して象牙質を保護します。顔を出した部分に薬を塗布する、歯の根にコーティングを施して刺激を遮断するなどの治療法もあります。その方の状態によって治療法を選びます。


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