味彩通信
Vol.73-2007.10
鉄鍋のすすめ 2

 この夏、岩手も「猛暑日」を何度か記録しました。小3の息子は「暑くてプールに行きたくない」と言います。そうだよね、プールまで歩いていくだけで汗びっしょり、帰ってくるのにまた汗びっしょりだものね〜。ついには、車での送迎を強要する始末!
 そう言えば、今シーズンはアウトドアクッキングも「暑くてやりたくない〜」と、6、7月に3回ほど講習してからは、仕事でもプライベートでもご縁がなかった。秋の連休のお楽しみにしましょう。

 さて、今回はアウトドアクッキングに欠かせないダッチオーブンのお話をします。アメリカ開拓時代に、一攫千金を狙って西部へ向かった人々が幌馬車に積んでいたのが、この鉄製の大鍋。フタの上にも熱源を置いて加熱できるので、煮込み料理はもちろん、パンやローストチキンなどのオーブン料理も作れる万能鍋です。オランダの商人が売っていたので「ダッチオ−ブン」の名が付いたとか。
 現在では、キャンプ愛好家の必需品に。以前はアメリカからの輸入品が主流でしたが、ここ数年南部鉄器のダッチオーブンが話題になっています。

 私の住んでいる岩手県水沢は、南部鉄器のふるさと。鉄瓶、風鈴などの伝統品に加えて、日常の暮らしの中で毎日使える商品を開発、発信しています。そして10年ほど前に、南部鉄器のダッチオーブンが登場したのですが、その性能の良さにファンが急増しています。
 一番の自慢は「シーズニング」の手間がかからないこと。「シーズニング」とは、鉄独特の臭いを消す作業。従来の輸入品では、この作業が使い始めの「儀式」のようなものになっていて、アウトドア関連の本には必ず「シーズニング」の方法が載っていました。ところが、南部鉄器製では、使い始めに野菜クズを油炒めしてから鍋をさっと水洗いすれば準備完了。古くから庶民が炊事に使った鍋・釜がルーツの南部鉄器ならではの特徴が生きているのです。

 このダッチオーブンのレシピを2品ご紹介します。ダッチオーブンを使わなくてもできますが、おいしさは段違いです。
ギョーザの皮のミニピザギョーザの皮のミニピザ
ギョーザの皮のミニピザ
南部鉄器のダッチオーブンに興味を持たれたら・・・及源鋳造株式会社
及川喜久子

及川喜久子さんのプロフィールはこちら


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