味彩通信
Vol.10-1998.12
カッコイイおじさんの条件!?
 某化粧品メーカーの広告コピー「カッコイイおじさんになろう!」は、以前週刊誌に全12編のシリーズもので掲載。「カッコイイおじさん」を目指す男性へのメッセージが、掲載毎に1つ記載されていて、その中の1つに“男の料理”があげられていました。この広告に限らず近年、人気男性アイドルが出演し料理を作る番組は高視聴率を上げ、また書店では男性向けの料理本コーナーもみうけられる様になりました。男性の料理教室も大盛況で、受講者の主流は中高年の男性といいます。昔「会社人」今「社会人」男性自身が自立し、男らしさよりも自分らしさの意義を実感しているかもしれませんね。

「男子厨房に入らず」今や昔話

この格言は、豚や鶏を台所で処理をする際、断末魔の声を男は聞くべきではないという中国の故事が起源とされています。孟子の語録にもあり、日本では男性の威厳を保つために江戸時代以降実践されてきました。しかし学校で男の子が家庭科を学ぶ現在、威厳よりも自立している男性に人としての魅力を感じるのではないのでしょうか。

先日、新聞の記事を確認すべく、新宿の大型書店の料理本コーナーに行ってみました。最初男性は2〜3人でしたが、夕方の5時を回った頃からネクタイ姿の老若男性が入れ替わり立ち替わり熱心に本を選んでいました。専門書を手にする人もいてクリスマスに腕を振るうのかな?と勝手な想像。今年のクリスマスは奥様や恋人と2人、または家族みんなで料理を作るパーティーはいかがですか。きっと話も はずみますよ。今年も残りわずかとなりました。お身体に気をつけて良い年をお迎え下さい。
*参考文献/毎日新聞「食シリーズ」京都新聞「気になるリポート」


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